株式会社中村農園

レポート・球根情報



2006年南半球産球根について(2006/9/25)

平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

2006年南半球(チリ・ニュージーランド)産球根は、両国ともに大きく予想を下回る収穫結果となりました。ご注文に十分お応えできなかった事に対し、改めてお詫び申し上げます。
皆様への納品を直前に控え、当社の南半球産球根の取扱状況についてご報告いたします。

グラフ① :06年南半球産 色別比率(下表は昨年との比較)

ピンク その他
 2005年 44% 42.2% 7.9% 5.3% 0.7%
 2006年 48% 41.6% 6.4% 3.2% 1.1%

● ピンクが昨年に比べて4ポイント増加となりました。逆に黄と赤の合計は昨年13.2%から06年は9.6%と△3.6ポイント減少しており、黄色と赤から、ピンクへ比率が移行したと考えられます。
● 黄色と赤につきましては、予想される市場のニーズに比べ、やや減少しすぎた感があります。特に黄色は、(オランダ産新球を使った)イエローウィンの5.6月集中出荷による安値の印象が減少につながったように思いますが、最近では葬祭の定番品種となり、年間を通して需要が整ってきているようです。
● 白はほぼ昨年同様の%となりました。カサブランカの大量欠品がありましたが、代替品種の確保に努め、何とか最低水準を維持することができました。

 

グラフ② :06年南半球産 品種別実績

●球数上位3品種は変らず、昨年4位のイエローウィンが後退した結果となりました。
●トップ3品種の合計は全体の52.7%となりました。カサブランカの減少ぶり(当社扱い 昨年86万→今年60万球)はひどく、正に貴重品になってしまいました。
●アクティバ以下の比率の低い品種は全体の25%程度で、40品種以上で構成されています。

 

○ 総評

日本への輸入球数は、7月14日付けの南半球出張報告の中でも予想しておりました通り、2250万球程度に留まり、冬場の出荷期一月に対する球数は450万球となります。
これは、オランダ産を中心に出荷される時期の半分程度で、秋から冬、冬から春へと、使用する球根の産地が移行していく中で、大きなギャップとなってしまう可能性があります。
当社は切花市場について十分な知識はございませんが、冬場の高品質ユリというマーケットは、まだまだ発展途上であると考えられ、これまでのSH産輸入球数増加スピード(オランダ産長期抑制球や、切下球への代替)に対し、06年産が低迷してしまった影響がどのように出るか注目しています。