株式会社中村農園

レポート・球根情報



2007年南半球産百合球根(SH球)在庫表送付に際して(2006/12/21)

時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
07年SH球 在庫表送付に当たり、情勢をご報告いたします。

〇情勢全般
本年は06年オランダ産の不作等で、状況が安定せず、ご案内がやや遅れました。(昨年06年SH産は11月4日に初回ご案内)
昨年同時期に比べますと、為替レートは随分と円安に動いてしまっており(日本が不利な中で)、価格交渉では 円価で06年SH産よりも安くご提示できるよう生産会社及び、取扱い輸出業者に掛け合ってきました。
欠品が予測される、06年オランダ産オリエンタルの代品としても利用価値のある南半球産球根は、オランダの切花生産者等からも既に引き合いがあり、需要は拡大しているようです。

☆日本でのSH球の概要
06年SH球は、2150~2250万球(オランダ産オリエンタルは約9000万球)が日本へ輸入され、そのうち当社は約790万球を取扱い、07年産はやや増加を見込んでいます。輸出業者等によると、07年産は日本全体では今年とほぼ同数か、やや減少と予想されています。

☆当社の仕入れ
お客様には 西日本を中心に、比較的安定した冬の気候の下で、ゆっくりと時間をかけた品質の高い百合を生産して頂いておりますが、燃料価格の高騰等もあり、栽培には相当のコストがかかります。
そのような中で、収益につなげていただくには、切花品質が極めて重要です。そのためには、皆様の切花出荷計画(=植付け計画)にふさわしい品種、産地国、サイズの選択が求められ、当社もお客様のご要望に合わせた発注に努めました。しかし、個別の品目でとらえると、南半球の生産はまだまだ十分ではありません。お早めに ご計画のうえ、ご希望の球根を確保下さいますようお願い申し上げます。
すでに、人気のサイズは産地側では完売になっており(ソルボンヌCH18-20、シベリアNZ16-18、リアルトNZ18-20、コンスタンタNZ18-20など)、残すところ当社の自社在庫のみという品種も多くなっています。在庫表中★印には特にご注意下さい。

☆SH球の冷凍賃について
当社は07年産も、12月納品分から200円/月の計上とさせていただきます。 (このメリット、意外に大きいと評価をいただいております。)

☆取扱い球数による有利性

 取扱いのボリュームによるコスト削減の効果もありますが、それ以上に

 扱い量が大きいだけ、輸入スケジュールや温度管理の精度向上が大きいと思います。取扱いが少ない場合、1つのコンテナを組むために、既に準備ができているものを 他の品種がまとまるまで出荷を遅らせる必要があり、管理温度の異なるものが(同一温度での)混載になってしまいます。

 逆に 輸送の効率化のため、特定の生産地のみに集中した仕入れを行いますと、取扱える品種は限られますし、肥大不足や品質不良等になった場合、その影響を直接受け、即 欠品につながり、極めて不安定な納品となってしまいます。当社がこれまで、欠品率を低く抑えられたのも、全ての生産地で情報収集を行い、リスク分散できているからだと思います。

 ただし、なんと言っても最も重要なのは品質です! 過去の成績や、お客様のご意見を十分検討し、問題を抱えている生産地及び、特定の品種、特定ロットにつきましては、取扱いを避けました。1月と6月にはチリ・ニュージーランド両国へ出張し、圃場検査を予定しておりますが、重ねて厳しい目でチェックしてまいります。

☆当社試験栽培ハウスでのロット検査
06年SH球の主要品種につき、ロットごと(全76ロット)の試験栽培を行います(12月19日~20日定植済)。世界でもまれな、チリ・ニュージーランド両国の試験となります。植付け時期の影響で、本来の力とは異なる結果になるものもあるかと思いますが、同条件下での特性を見ることができ、より植付け時期に適した納品管理につながると期待しています。お客様のご来店をぜひお待ちしております。
(当社ホームページでも、追って御紹介する予定です)