株式会社中村農園

レポート・球根情報



2005年オランダ産(予定)単価表お届けに際して

中村農園レポート:2005年3月15日

毎度お世話になっております。
時がたつのは早いもので2005年オランダ産予定単価表をお届けする時期となりました。 本年はここ数年とは全く違う状況での取引となっており以下にご報告致します。

① オリエンタル主要品種の価格急上昇中!!

 オランダのオリエンタル生産面積は2002年の約1800haをピークに減少に転じ、 2003年約1600ha、2004年約1400ha、本年(2005年)も減少傾向は続き 1200ha台(対前年-10%以上)と予測されています。つまり3年間で30%以上の減産 という事になります。球根価格の低迷により、生産者は弱気になり、大型農家の倒産があいつぎ、 フランスでの生産もわずかになってしまいました。

一方、安すぎる(?)球根価格は、世界にマーケットを広げ、中国圏はもとより、 中南米、東欧等にも旺盛な需要が生まれました。

2004年産においては、終盤、価格は急上昇し、例年に比べ極めて早い時期に売り切れとなりました。 (世界的にはかなりの欠品も発生させたとの事です。)

ご承知の通り、球根はりん片から販売球に仕上がるまで2~3年かかるため、すでに昨年あたりには、 減産のしすぎに気付いたものの、すぐに増加には転じられません。

このような状況下、05年産の取り引きは始まり、(04年産の最後の超高値レベル程ではないにしろ)、 03~04年産と比べ割高なスタートとなりました。

更に、『価格はもっと上昇する』は業界の常識となっており、今日ではオランダの輸出業者自身が 「今のマーケット価格はクレージーだ。これから更に必要量を確保したいのに高すぎて買えない。」 と嘆く状態になっています。

今回、当社がご提示した価格は、当社が早い段階で買い付けた、今日の相場から比べると相当 「割安な」ものとなっています。この価格で販売できる数には限りがあります。必要な球根は 早くお求めになった方がお得だと思います。

尚、フレッター社等の新品種につきましては、まだ交渉妥結に至っておらず次回以降のご案内となります。

② スカシとLA

 スカシは99年の1700haをピークに価格は低迷し、04年には800ha余まで減少しました。 LAは99年の280haが近年600ha台に増加しました。スカシ・LAの合計面積はずい分減少 しましたが、それでも04年産取り引き半ばまで、価格低迷が続きました。終盤になってやっと価格 を持ち直して、完売となり、主要品種の価格は下げ止まった感があります。多くの“使える”品種に 値ごろ感があり、この位の価格で安定していてくれることを期待しています。今まで、値段が高すぎて 日本市場では苦しかった一部LAの新品種も使っていただきやすい価格になってきたと思います。

③ 鉄砲百合

 おおむね妥当な価格で安定と思われます。

④ 第二の敵:為替レート

 本日現在1ユーロは141円台後半(TTS)となっており、厳しい円安(ユーロ高)となっております。 私どもで今後の為替レートを予測することは不可能であり、今回のご提示については 1ユーロ=140円 を適用致しました。

これが、価格上昇傾向の(特にオリエンタル)球根価格をもう一段引き上げる要因となっており、 為替相場が落ち着きを取り戻してくれることを期待しています。

当社は為替レートに大きな変動があった場合、納品直前の12月頃、適用為替レートと確定納品単価を ご連絡致しております。